日本のマッチラベル特集   7.時計 
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☆☆☆

「さて、とうとう特集の最終ページ。時計のラベルです。」

  「やっと終了ですか。大した数もないのにずいぶん時間がかかりましたね。」

  「いろいろ忙しかったんですよ。

  「確か、8月9月の特集とか言ってたはずですが。もう10月ですよ。」

  「予定は未定であって、決定ではないのです。」

  「前も似たようなこと言ってましたね。」

  「それはいーから。 で、どうです。 味のある時計たちじゃありませんか?」

  「一番上の置き時計がいいですね。こんな時計がウチにも欲しいです。」

  「色もデザインもなかなか雰囲気のあるラベルでしょう。」

  「水色に茶色というのは、今でもレトロ趣味の定番ですよね。」

  「レトロ 『モダン』な感じがね。 エアライングッズ趣味とかに通じる感じってーかね。」

  「それはどーかな。 ところで、腕時計の方は、当たり前だけど全部アナログですね。」

  「そりゃそーでしょう。」

  「宣伝文句もいいですね。 斬新、正確、優美、堅牢 ですか。」

  「自信満々ですよね。」

  「真ん中のラベルには、時計だけじゃなくて、指輪も描いてありますよ。」

  「高級時計・貴金属・宝飾品ってのは同じジャンルとして一緒に扱ってるんじゃないですかね。」

  「なるほど。 なんか資格とかの関係でしょうか。 あ、左下のにはメガネもありますね。」

  「時計屋がメガネも扱うってのもわりと定番だったんじゃないですか。 

   今だって、ウチの近所の古い時計屋には 『時計とメガネ』 って看板にでっかく書いてありますよ。」

  「そうなのかー。 メガネドラッグとかなかったわけですしねぇ。」

  

  「こっちを見ると宝飾品も多く扱ってたことがよくわかりますよ。」

  「ははぁ。 で、ダイヤが主なんですね。

  「宝石と言えば、ダイヤですから。」

  「ヒスイってのも時代を感じますね。 

   そう言えば、祖母や母親の世代って、ヒスイのアクセサリーを必ず持ってたよーな気がします。」

  「翡翠ってのも、地味だけど味わい深いですよ。 今は、いい翡翠もなかなか出ないみたいですが。」

  「右のラベルは面白いですね。 ダイヤがぴっかーーーって光ってて気になります。」

  「闇夜も照らすブリリアントさ、ってことでしょうか。」

  「残り2つは、店の名前が 『正直屋』 …。 

   つまり、宝石なんか扱ってると 『不正直』 に思われがちってことなんですかね。」

  「ボられるかも、とか、つかまされるかも…って心配があったんでしょうね。」

  「だからって、『正直だ』 って自ら強弁されると、ますますアヤシイような。」

  「失礼な。この店がまだ健在だったら、訴えられますよ。」

  「いやいや、この店のことじゃなくて、一般的な印象ですよ、一般的な。

   まぁその、この手の名前には、『あきんど魂』 を感じますってことで。」

  「を、守りに入りましたね。 けど、それは言えますね。」

☆☆☆

  「なんですか、こりゃ。」

  「ちょっと変なラベルを集めてみました。

  「一番上のは普通ですが…真ん中の、名古屋デザイン博のキャラみたいな謎の生き物はいったい?」

  「いやー、私も最初何だろうと思ったんですが。 どーも時計の針なんじゃないかと。」

  「あ、なーるほど。 …って、わかっても、やっぱりヘンです。」

  「にょろっとしてて気持ち悪いですよね。 ほんと、デポちゃんみたい。」

  「いきなり 『デポちゃん』 なんて言っても、ふつーの人はすぐにはわかりませんよ。」

  「あ、そっか。 えー、デポちゃんてのは、名古屋デザイン博のキャラの名前です。

   しかし、何を考えてこんなデポちゃんみたいなキャラを思いついちゃったんでしょうね。」

  「それは、デポちゃんにこそ言いたいことですけどね。」

  「左側のキューピーがメガネかけてんのも、びみょーなデザインでしょ。」

  「こんなに可愛くないキューピーもなかなかいないですね。 大村崑似だし。

   …って、あれ? これ、時計屋のラベルじゃないじゃないですか。メガネ屋ですよ。」

  「サービス、サービス。 最後だから、まぁ細かいことは言いっこナシですよ。」

  「要するにいい加減なだけじゃないですか。 あ、しかも、右側のはラジオだ。」

  「でも、時計屋のラベルなんですよ。時計店ってちゃんと書いてあるでしょ。」

  「ホントだ。 ふーん。 時計屋でラジオも扱ってたんですね。」

  「精密機械ってくくりでしょうかね。」

  「このお父さんキャラはいいですね。」

  「ええ、台詞も漢字カタカナ混じり文なのが雰囲気満点です。」

  「いいですねぇ。 なんだか 『フクちゃん』 が読みたくなって来ました。」

  「さて、懐古的な気分になっていただいたところで。

   これにて、すべて終了です。」

  「え? こんなデポちゃんフクちゃんラベルで終わり?」

  「最後の最後まで失礼な言い方ですね。 

   ともあれ、お付き合い、ありがとうございました。

   また会う日まで。みなさま、さようなら。」

  「うーん、また会うのか。」

  「失礼な。」

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