日本の切手特集   1.40〜60年代 単片 
特集TOP <1> 
★★★

  「えー、まず最初に、古い単片をご紹介したいと思います。」

  「ちょっと待ってください。 『初日カバー中心』 と言ってませんでしたか。」

  「いや、その…まず定番を紹介するのもいいかなー、とか思って。

  「それにしても、バリバリに定番な年代ですけど。」

  「ままま、そー言わずに見てくださいよ。」

 

新聞週間記念(1949)
電灯75年記念(1953)
★★★

  「ね?ね? いいでしょう?」

  「どちらも渋々ですね。 を、電灯の漢字が 『電燈』 ですね。」

  「この 『電燈75年記念 』 は、一番のお気に入り切手なんですよ。すっごくすっごくイイ!
   こんなにシンプルで地味なのに、色々なことを想像させる切手です。しみじみ心に染みいるのです!
  深い! これは深い切手です!」

  「あー、はいはい。」

  「……軽く流しましたね?」

  「それより、右の新聞のは、ペンに彫り込んであるんですね。『新聞週間開く』 …か。」

  「これも素晴らしいデザインだと思います。 非常に理知的な感じです。」

  「万年筆とか好きですもんね。」

  「色も 『インク色』 でいいじゃないですかっ!」

  「あー、はいはいはい。」

 

日本貿易博覧会記念(1949)
★★★

  「これはまた、素敵にレトロというか。」

  「カッコイイでしょう! スーパージェッターの世界みたいです。」

  「時の流れを超えてやって来ちゃうんですか? それを言うなら、パピィとかソランみたいでもありますね。

  「そうそう。『未来を信じていた時代』 のSF世界。 または、今日泊亜蘭、的SF!」

  「今日泊亜蘭なんて、そんな古すぎるSF作家、誰が知ってるんです? だいたい読めないし、名前。」

  「きょうどまり・あらん、じゃないですか!」

  「だから、知りませんて。」

  「最近また復刻されたんですよ?! 『光の塔』ですよ 『我が月は緑』 ですよ!」

  「てゆーか、それ、『光の塔』 で、『塔』 繋がり ってだけの連想でしょ?」

  「えーーーっと…」

  「ところで、これ、どうして2枚なんです?」

  「目打ちナシ、と目打ちアリ、の違いです。」

  「あ、そうか。なるほど。」

  「だから、だいたいペアで扱われてるようですね。」

  「へぇ〜」

 

左:郵政記念日制定記念(1950)

右:郵政省・電気通信省設置記念(1949)

★★★★★★

  「これはどういうペアなのかな…」

  「ハトのペアです。…って、ホントは全然関係ない切手なんですけど。」

  「なあんだ。勝手にペアにして。」

  「ハトってのも定番人気のモチーフだし、いいじゃないですか。」

  「世界的にもハトデザインの切手って多いですよね。」

  「やっぱり 『伝書鳩』 のイメージで通信関係には多いんでしょうね。 
  あと、『平和』ってのもあるし。 象徴として切手のデザインに使われやすいのかと。」

  「右の青いのは、電波のデザインがいかにも 『時代』 な感じで、結構面白いなぁ。
   緑のは色が絶妙。 この くすみきった 感じがいい。」

  「味がありますよね。最近の切手は、ピッカピカのつーるつる、で残念。」 


年賀切手

 昭和26年用(少女とウサギ)(1951)

 昭和24年用(羽根つき)(1949)

 昭和31年用(こけし)(1956)

★★★★★★

 「を、人気アイテムで来ましたね。」

  「定番中の定番。可愛い年賀切手シリーズです。」

  「三番叟や翁の面は?」

  「全部のっけなくても、ほら、『さくら』見ればいーわけだし。」

  「面倒なんですね?」

  「そう。 ってゆーか、そもそも 『翁』 は持ってないですから。」

  「なんだ、片手落ちだなぁ。」

  「コレクターじゃないんですってば。
  それより、どうです。 三枚とも、さすがにすっごく可愛いじゃないですか。」

  「ううむ。ピンクのうさぎと少女は傑作ですね。なんとも優しい風合いで。日本情緒溢れる可愛さです。」

  「羽根突きも着物や履き物まで凝っててカワイイんですよ。髪型もワカメちゃんでカワイイ(笑)」  

  「こけしも、チビとノッポのコントラストがなんとも言えないですね。抹茶色がまた、たまらん。」

  「実は、こけしには、こんなのもあるんですよ。次を見てください、ふっふっふ。」

 

★★★★★★

  「やっと出ましたね、初日カバー。」

  「ええ、やっと出せました。」

  「へぇ〜、こけしって、英語では 『KOKESHI DOLL』 ってゆーんだ。
   コォケ〜シ、ドォ〜ルっ! …って感じですかね。」

  「なにも本場風に発音しなくても。
  あ、ほら、消印もこけしなんですよ、見てくださいよ。」 

  「ほほう、切手発行記念に 『こけし祭り』 なんかもやったんですね。
  どんな祭りなんだろ? みんなで こけしの扮装して練り歩く…とか?」

  「うーん…見てみたいよーな、みたくないよーな。 てゆーか、歩けないでしょう、こけしじゃ。」

  「しかし、このカバーの絵はなかなかに可愛いですね。 小首を傾げてるヤツが特に。」

  「日本の初日カバーは、絵が大変面白いのでオススメなのです。
   これは印刷ですが、日本ならではの 『木版』のカバーがたくさんあって、
  それがとてもいいんですよ。」

 

奈良遷都1250年記念(1960)
★★★

  「これは木版ですね。 あー、やっぱり印刷とは全然違うなぁ〜。」

  「でしょう? 木版のカバーは、時には切手よりずっと魅力的だったりするんですよねぇ。」

  「ははぁ………つまり、木版目当てなわけだ。

  「えーと、まぁ……うん。」

  「あっさり認めましたね。」

  「だってー、版画ってーのは大好きだしぃ〜。 
  でもでも、このカバーは、切手もすごくイイんですよ。 鹿の姿も美しいし、色もイイんですからっ」

  「しかし、確かに、切手も良くて、木版も面白かったら言うことなし、ですね。」

  「そうなんです。 だから、日本の初日カバーはとても好きなんです。
   うまくすれば、切手屋サンで1枚100円とか、3枚100円とかでどかすか売ってたりするし〜。」

  「お買い得?」

  「うまくいけば、お買い得。」

  「ほほう。」

  「とゆーわけで、次ページは、初日カバーをちょろちょろと紹介しよっかなーという予定です。」

  「予定は未定で決定ではないんですよね?」

  「先回りするのはやめてください。」 

  「ま、期待しないで待っときましょう。」

  「どうぞよろしく。」



← オマケ
 「ふふん、オレって、イカス?」 
特集TOP <1>